【裁判例が語る安全衛生最新事情】第182回 大庄事件(控訴審) 過労死に対する管理職・経営陣の責任 大阪高裁平成23年5月25日判決

2013.08.01 【安全スタッフ】
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Ⅰ 事件の概要

 原告X1、X2は、被災者Aの両親である。被災者Aは大学卒業後、平成19年4月に被告Y1社に入社した。Y1社は大衆割烹店の全国展開をしている会社である。亡Aは、石山駅店で調理担当の従業員として勤務し、仕入品の検品、収納、調理の準備、品出し、盛り付け、食器洗いなどをしていたが労働時間が長く、入社後4カ月後の同年8月10日急性左心機能不全で死亡した。

 X1、X2らは、被告Y1社のみならず、代表取締役社長Y2、管理本部長Y3、店舗本部長Y4、店舗本部支社長Y5に対しても安全配慮義務違反または不法行為に基づく損害賠償義務があるとして、損害賠償請求訴訟を提起し、一審京都地裁(平成22年5月25日判決)が原告X1らの請求を認め、Y1社のみならず、Y2~Y5らの責任も肯定したことは本連載(No.177)で紹介している。本件は、その控訴審である。…

執筆:弁護士 外井 浩志

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平成25年8月1日第2191号 掲載
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