【産業カウンセリングの現場から】第63回 キーワードは「就業規則と労働契約」
2014.01.01
【安全スタッフ】
まずは職場復帰プログラム
社内のメンタルヘルスケア体制を整えるため27年間技術開発部門に在籍していたエンジニアが、ある日突然人事部の安全健康管理室で仕事をすることになった。2005年のことである。着任してみると休業者をどのように職場復帰させるかというルールもなく、就業規則もフィジカルの不調を想定した規定しか記述されていなかった。実際の職場での対応も妙にウェットでメンタル不調をきたした従業員に対しては腫れ物にさわるような対応が行われていた。この元エンジニアが産業保健の立場ではなく、人事の立場として改革することとなった。
起きていることに対処することがまず最初にやるべきことだった。世の中の趨勢、他社の状況を調査した結果、十分回復してから復職することを復職プログラムのポリシーとした。従ってリハビリ出勤や試し出社などの制度はまったく採用しなかった。…
執筆:日産自動車㈱ グローバル人材開発部 安全健康管理室 シニアスタッフ 栗林 正巳
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平成26年1月1日第2201号 掲載