【産業カウンセリングの現場から】第82回 遺された人へポストベンション
2014.10.15
【安全スタッフ】
担当保健師と意思統一
ポストベンションとは、自殺により遺された人々の心のケアを行うことです。自殺という衝撃的な出来事により、周囲の人々はさまざまな反応に襲われることがあります。一般的にそのような状況は時間が解決してくれるというイメージが強いようですが、PTSDや最悪の事態として後追い自殺が発生することもあります。そのため遺された人々へのケアが重要視されています。
今回の事例は、私が産業医としてまだ3回しか出務の機会がなく、十分な信頼関係が築けていない時期に発生しました。事業所では産業保健への取組みは業務の二の次になっており、こちらからのアプローチも不十分な状況でした。…
執筆:産業医科大学 産業生態科学研究所 精神保健学研究室 修練医 柳田 梢江
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平成26年10月15日第2220号 掲載