【産業カウンセリングの現場から】第55回 部下の話を聴く重要性に気づく
半年間で19人が不調に
F社の人事部、労務担当から人事部の健康推進センターで専任衛生管理者として、安全衛生に関わってきました。1年目に販売本部(当時カンパニー)で、半年間に19人の社員へ産業医よりメンタルヘルス不調による休業処置が行われました。カンパニープレジデントより休業処置に至った背景と理由について調査の指示がでました。
産業医から「上司が部下のメンタル不調に気づいていない状況である」との意見があり、労働衛生教育の必要性が急務である旨、プレジデントに報告し、教育・研修には費用がかかるが、高額な損害賠償を払うことがないように先行投資として、安全衛生体制の推進と階層別の労働衛生教育を提案しました。その結果、管理監督者の労働衛生教育(メンタルヘルスの基礎研修)が統括産業医による、少数(20人前後)の対話方式でスタートしました。
リスナー研修を全社で
管理監督者の研修がスタートして半年が経過した段階で参加者より、メンタルヘルス基礎研修の後はどうするのかと声があがり、1度の研修だけでは効果がないのではとの意見が多く寄せられました。継続的にできる研修テーマを考えていた時期に日本産業カウンセラー協会主催のリスナー研修(積極的傾聴)ベーシックコースの案内があり参加した結果、リスナー研修について全く無知な私にとり、衝撃的な研修となりました。…
執筆:みなとみらいメンタルヘルス研究所 役員 安全衛生コーディネーター
東京産業保健推進センター 特別相談員 日本産業カウンセリング学会 会員
衛生管理者 心理相談員 吉田 守
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