【裁判例が語る安全衛生最新事情】第287回 山元事件 アルバイトの過労死で過失相殺3割 大阪地裁平成28年11月25日判決

2017.12.26 【安全スタッフ】
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Ⅰ 事件の概要

 被告Y社は、商品陳列用什器や事務用什器備品の賃貸・販売を業とする会社である。Y社の業務のうち、百貨店や展示会場への什器の搬入・設置作業などは、その業務量が日によって大きく変動するため、主として、Y社とアルバイト登録をしたアルバイト従業員を使用し、現場ごとにアルバイト従業員を募ってこれを行わせていた。

 亡Aは、平成9年5月ころからアルバイト従業員としてB営業所で恒常的に勤務しはじめ、以後、平成24年4月12日の死亡日まで、百貨店などへの陳列什器の設置作業などに従事し、Y社B営業所の指示により業務を行っていたが、長時間労働の結果、致死性不整脈が原因で死亡した。

 原告X1は亡Aの妻であり、原告X2は亡Aの子どもである。X1らは、安全配慮義務違反を理由として被告Y社に対して損害賠償請求訴訟を提起した。…

執筆:弁護士 外井 浩志

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平成30年1月1日第2297号 掲載
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