【働き方改革につながる!精神障害者雇用】最終回 政策の一貫性 積極的に労災適用を 障害年金は就労型に/小島 健一
2017.12.25
【労働新聞】
症状増悪は適用外?
国は、従来から、障害者の法定雇用率の達成を企業に義務付け、未達成企業から「納付金」(不足1人当たり月額5万円)を徴収し、達成企業には「調整金」(超過1人当たり月額2万7000円)(さらに、100人以下の中小企業には「報奨金」〈超過1人当たり2万1000円〉)を支給し、その他、種々の助成金を支給するなどして、企業の障害者雇用を促進しているが、他の関連分野でも一貫性のある政策展開が求められる。
本連載が最終回を迎えるに当たり、現状のままでは精神障害者の雇用を抑制することになりかねず、改善の必要があると思料される2つの制度の問題点について指摘したい。
まず、現行の精神障害の労災認定基準は、精神障害者が、一般の労働者であれば労働災害と認められるような過重労働や高ストレスな職場環境下でその精神障害を悪化させたり、さらにその結果、自殺に及んだりした場合、労働災害と認定され難くなっている。…
筆者:鳥飼総合法律事務所 弁護士 小島 健一
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平成29年12月25日第3142号13面 掲載