【裁判例が語る安全衛生最新事情】第262回 社会福祉法人和歌山ひまわり会事件 過労による脳疾患で注意義務に過失 和歌山地裁平成27年8月10日判決
2016.12.01
【安全スタッフ】
Ⅰ 事件の概要
亡Aは、B介護老人福祉施設の事務管理室長であり、社会福祉法人Y1に勤務していた。Y2はその理事長、Y3は亡Aの上司でありB施設長である。原告X1は亡Aの妻、X2、X3らはその子どもである。
亡Aは、B介護老人福祉施設で、事務管理室長として、取引先への支払確認、介護保険請求チェック、利用者請求書確認、銀行通帳の記帳、職員採用手続き、社会保険関係、職員給与確認、新規事業計画への書類作成・提出などの業務を行っていた。
亡Aは、平成22年10月6日、Y1のB施設内で脳動脈瘤破裂を原因とするくも膜下出血を発症し、入院して1週間後に死亡した。…
執筆:弁護士 外井 浩志
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平成28年12月1日第2271号 掲載