【裁判例が語る安全衛生最新事情】第263回 ニチアス・石綿粉じん肺事件 粉じん対策不十分で安全配慮義務違反 岐阜地裁平成27年9月14日判決

2016.12.15 【安全スタッフ】
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Ⅰ 事件の概要

 原告X1、X2は、それぞれ、被告Y社の従業員として、羽島市所在の竹鼻工場(羽島工場)で石綿(アスベスト)製品を製造する業務に従事していた。Y社は耐火断熱吸引材料・土木建築材料などの製造販売や、これらに附帯・関連する工事に関する業務を業とする会社である。

 X1は、昭和34年3月から昭和42年12月まで、X2は昭和35年10月から平成7年3月まで竹鼻工場で勤務した。

 X1は、平成17年10月20日付で、じん肺管理区分2の管理区分の決定を受け、平成25年4月10日付で管理区分4の決定を受けた。X2は昭和53年8月28日付で、じん肺管理区分3イの区分決定を受け、さらに平成21年12月7日付で管理区分4の決定を受けた。…

執筆:弁護士 外井 浩志

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平成28年12月15日第2272号 掲載
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