【今週の注目資料】欧州進出日系企業実態調査(2017年度調査)(日本貿易振興機構)

2018.01.15 【労働新聞】
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労働コスト上昇を問題視

 経営上の問題点を尋ねると、「人材の確保」が51.7%で最も多く、前年から3.9ポイント上昇して2位から1位となった。以下、「欧州の政治・社会情勢」48.8%、「労働コストの高さ」38.7%が続く。「厳格な解雇法制」は8位28.5%、「労働コスト上昇率の高さ」は13位20.5%だった。

 人材の確保について国別にみると、ハンガリーの85.7%が一番多く、デンマーク83.3%、ポーランド69.0%、チェコ68.4%が次いだ。

 労働コスト上昇率を問題視する企業は、中・東欧地域で前年比34.9ポイントも増加している。同地域では、2016年の名目賃金上昇率が、ポーランドやチェコで3%、ハンガリーで7%以上上昇したことが背景にある。

 欧州で販売する製品・サービスの高付加価値化、差別化の取組みでは、「技術者の人材育成強化、増員など」の35.4%が最多である。国別にみると、高い順にアイルランド、ポルトガル、デンマーク、チェコなどとなっており、人材の確保を課題に挙げている地域と概ね一致する傾向がみられた。

 欧州に進出している日系企業の952社から回答を得ている。

欧州進出日系企業実態調査(2017年度調査)

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平成30年1月15日第3144号4面 掲載
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