【裁判例が語る安全衛生最新事情】第264回 四国化工機ほか事件① 困難な業務によるうつ病で出向先に責任 徳島地裁平成25年7月18日判決
2017.01.01
【安全スタッフ】
Ⅰ 事件の概要
Y1社は、徳島県に本社を置き、食品充填機、包装機の製造などを行う会社。被告Y2社はその子会社で、東京に本社を置く食品機械・食品包装機械のメーカーである。
亡Aは昭和62年にY1社に入社し、同年7月には設計部設計課に配属され、以後一貫して設計業務に従事してきた。
Y1社は、一部の設計製作事業をY2社に移管し、それに伴う技術者として亡AがY2社に出向することとなり、平成11年5月6日にY2社に出向した。Y2社では、同月5月8日に、常務取締役Cが、亡Aに、小型デザート機のUFSの改造設計を同月15日までにやってほしいと指示したが、AはUFSは初めての機械であり、さらにY2社における設計のCADソフトがY1社におけるものと異なっており、その取扱いに慣れずに苦慮していた。…
執筆:弁護士 外井 浩志
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平成29年1月1日第2273号 掲載