【裁判例が語る安全衛生最新事情】第266回 解体工事下敷事故事件 通行人死亡の公衆災害で高額賠償に 岐阜地裁平成27年7月8日判決
2017.02.01
【安全スタッフ】
Ⅰ 事件の概要
工場の解体工事現場で、解体中の工場の側壁が倒壊し、その敷地に接する私道を通行していた高校2年生の女子学生亡Aが下敷きとなり死亡した事件である。
被告Y1社は、本件解体工事を元請業者Y5社から請負った下請けの施工会社。被告Y2はY1社の代表取締役社長であり、被告Y3はY1社の専務取締役、被告Y4は工事現場の責任者である。被告Y6は元請会社Y5の代表取締役である。なお、元請業者Y5社は、ある他業者(C社)から頼まれて、Y1社の元請けとして本件請負契約の契約当事者になった経緯があり、実質的には本件解体工事に関与していない。…
執筆:弁護士 外井 浩志
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平成29年2月1日第2275号 掲載