【産業カウンセリングの現場から】第138回 情報を組み立て聴き手に伝える
2017.05.15
【安全スタッフ】
大学教育は役に立つ
「大学教育って本当に役に立つんですか?」という質問をときどき受けます。私は、「とても役に立ちますよ」とお答えすることにしています。大学で学ぶことは、社会に出て働くときに必要とされる能力(就業力)の育成に直結しているからです。
大学教育の特徴を最も良く表しているのは、論文を書くことです。論文を書くには、テーマが必要です。自分が興味を持っていることや疑問に思っている点を調べることによって、テーマが絞られてきます。興味関心は、しばしば「なぜ○○なのか?」という疑問形で表現されます。その疑問を解くために仮説を設定し、それを検証するために必要なデータを集め、仮説を一つひとつ検証します。その結果、一定の結論が得られ、残された課題が明確になります。
このプロセスは、企業において日常的に展開されている仕事の流れとほぼ重なっています。例えば、新製品の売れ行きが予想に反して低迷することがあります。…
執筆:法政大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 教授 藤村 博之
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
平成29年5月15日第2282号 掲載