【事故防止 人の問題を考える】第6回 ヒューマンエラーとは その原因となる人間の12の特性
2016.12.15
【安全スタッフ】
トンネル天井板落下事故から4年
今から4年前の12月2日、中央自動車道笹子トンネルの天井板が約140mにわたり落下し、通行車両3台が下敷きになる大惨事が起きました。
トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会の報告書によると、事故原因は、天井板をつっていたアンカーボルトの設計上の問題、施工不良とともに、事故発生前12年間にわたり、近接目視点検、打音による点検が未実施だったことなどが挙げられています。
アンカーボルトの不具合を見つけるには、埋め込まれたアンカーボルト周囲のコンクリートをたたくこと(打音)が有効です。コンクリートとアンカーボルトの間にすき間が生じていれば、たたくと、そのことがわかる音がします。
しかし、打音による点検はなく、長年にわたり、天井板の上から5m以上も離れたアンカーボルトの目視点検を続けていましたが、異常を見つけることができず、突然天井板が落ちてしまいました。
昨年12月、その事故の三回忌の様子がTV報道されていました。その事故で肉親を亡くされた遺族の方がマイクの前に立ち、関係者にこういいました。…
執筆:労働安全衛生総合研究所 リスク管理研究センター センター長 高木 元也
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平成28年12月15日第2272号 掲載