【イラストで学ぶリスクアセスメント】第44回 レールの吊具劣化による災害
2013.01.15
【安全スタッフ】
昨年12月2日に山梨県の中央自動車道上り線の笹子トンネルで、つり天井の天井板が110mにわたって崩れ落ち、車3台が下敷きになり9人が死亡、車両火災も発生し甚大な事故となりました。天井板は、コンクリート壁面に鋼板をアンカーボルトで固定して天井板をつるす構造で、アンカーボルトはコンクリート壁面に削孔した孔に樹脂製の接着剤で固定していました。
その後の調査で接着剤の劣化が天井の崩落につながった可能性が高まり、関係者が劣化の危険性をどう認識していたか捜査中です(昨年12月26日現在)。
今回の事故の主原因が接着剤の劣化と仮定すれば、予め点検台を設置し定期的に打音検査を行い、異常箇所は補強を施し、経年劣化の引抜き試験を行っていれば防げたと思います。…
執筆:中野労働安全コンサルタント事務所 所長 中野 洋一
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
平成25年1月15日第2178号 掲載