【超高齢社会の働き方・働かせ方】第5回 再確認すべき重要課題 成果に加え生計費も 賃金は個々の事情踏まえ/糸賀 大
2018.02.12
【労働新聞】
”封印”が現実的対応に
今回は高齢者雇用を考えるときに、再確認しておかなければならない2つの課題について考察する。1つは賃金の持つ意味合い、もう1つは定年制に代表される年齢差別の件である。
(1)賃金の持つ意味合い
昨今、労働法制の改定等もあり、同一労働同一賃金という言葉が頻繁に使われている。たとえば非正規社員と正規社員が同じ仕事をしているのに賃金に差が生じているのは問題だから、正規・非正規にかかわらず同じ仕事をした場合は同じ賃金を支払うべきだ――との主張があるが、それはそのとおりである。
しかし、同一労働同一賃金ということが、正社員同士の場合にもいえるのか。
正社員AとBに同じ仕事が与えられたとする。Aはその仕事を時間内に完成した。Bは時間内に完成できず残業して完成させた。…
筆者:合資会社 社長支援室 代表 糸賀 大
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平成30年2月12日第3148号13面 掲載