【事故防止 人の問題を考える】第39回 採石現場の労働災害とヒューマンエラー(前編)―最重点課題はベルトコンベア―
2018.04.25
【安全スタッフ】
点検・清掃中に巻き込まれてしまう
今回は採石現場がテーマです。採石現場とは、砕石、砂利などの岩石が採掘できる山において、発破で切羽を崩し、崩した岩石をバックホウですくい集め、ダンプトラックに積み込み、プラントに運び、そこで破砕、選別、それらをベルトコンベアで運び、砕石などの製品として出荷します。
このような採石現場で機械関連の死亡災害が多発しています。日本砕石協会「労働災害動向統計」によると、平成16~26年度に死亡災害が61件発生しています(表1)。10の機械関連の死亡災害が61件中43件、実に70%も占めています。
最も多いのが、ベルトコンベアへの点検・清掃中の巻き込まれです。…
執筆:労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ 部長 高木 元也
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平成30年5月1日第2305号 掲載