【最近の書類送検事件】川崎北労働基準監督署ほか

2016.01.01 【安全スタッフ】
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 安全スタッフ、労働新聞の記者が全国で起きた書類送検を調査し、主な事件を掲載しました。カッコ内は、書類送検した日付。毎月1日号掲載。

 川崎北労働基準監督署は、労災かくしを行った建設会社と同社代表取締役を安衛法違反容疑で横浜地検川崎支部に書類送検した。解体工事現場で作業中、労働者が左足首を骨折し4日以上休業となったが、川崎北労基署長に労働者死傷病報告を提出しなかった。(H27・10・14)

 大分労基署は、機械を停止せず清掃をさせたとして、木材製品製造会社と工場責任者を安衛法違反の疑いで大分地検に書類送検した。労働者が木材塗装用機械のローラー部を掃除していたが、回転していたため巻き込まれ頸髄損傷により死亡となった。(H27・10・14)

 秋田・大館労基署は、墜落防止措置を講じなかったとして建設業者を安衛法違反容疑で秋田地検大館支部に書類送検した。工場敷地内に設置されていた橋形クレーンを移動式クレーンで移動させる作業で、労働者に高さ6.75mの橋形クレーンのガーダ上で玉掛け作業を行わせるに当たり、高さ2mを超える場所であったにもかかわらず、防網を張り安全帯を使用させるなどの措置を講じなかった。労働者が橋形クレーンのガーダの上から墜落し死亡している。(H27・10・15)

 新潟・長岡労基署は、労災かくしをしたとして、解体工事会社と同社元取締役を安衛法違反の疑いで新潟地検長岡支部に書類送検した。労働者が解体工事現場でローリングタワーの上から転落し、4日以上休業したのに長岡労基署長に労働者死傷病報告を提出しなかったもの。(H27・10・19)

 長野・岡谷労基署は、走行クレーンの接触防止を怠ったとして、建設鉄骨の製造会社と代表取締役を安衛法違反容疑で長野地検諏訪支部に書類送検した。派遣労働者に走行クレーンの補修作業を行わせるに当たり、監視人を配置する、ランウェイ上にストッパーを設けるなどの必要な措置を講じなかったもの。派遣労働者が走行クレーンに激突し、骨盤骨折となる労働災害が発生した。(H27・11・4)

 長野・中野労基署は、コンベヤーに巻き込まれる危険があったにもかかわらず、覆い、囲いなどを設ける措置を怠ったとして砕石製造の会社と専務取締役を安衛法違反の疑いで長野地検に書類送検した。ベルトコンベヤーで運搬されてきたコンクリート片から廃棄物を除去する作業で、労働者の右手がベルト部分に巻き込まれ、右肩を切断する労働災害となった。(H27・11・5)

 大阪・淀川労基署は、とび・土工工事業の会社と同社社長を安衛法違反容疑で大阪地検に書類送検した。トラック荷台からケリーバー(杭打ち機に装着する部材)を荷降ろしする際、労働者が無資格にもかかわらず、ドラグ・ショベルを運転させ、同機械の用途以外である荷のつり上げ作業を行わせたもの。つり荷であるケリーバーがドラグ・ショベルの運転室に激突し、労働者が死亡する災害が起きた。(H27・11・5)

 大分労基署は、コンベヤーに非常停止装置を設けていなかったとして、港湾運送会社と現場係長を安衛法違反の疑いで大分地検に書類送検した。ベルトコンベヤー下に設置されているローラーに労働者の体の一部が巻き込まれ、窒息死する労働災害が起きている。(H27・11・9)

 新潟・長岡労基署は、コンベヤーの清掃に当たり、停止するよう指示することなく作業を行わせたとして産業廃棄物処理会社と同社工場業務課長を安衛法違反容疑で新潟地検長岡支部に書類送検した。同社木屑破砕施設で、労働者がローラーに巻き込まれて死亡する労働災害が発生している。(H27・11・12)

 秋田・大曲労基署は、仙北市と同市元職員を安衛法違反の疑いで秋田地検に書類送検した。仙北市駒ケ岳の温泉給湯システムの調整作業を行っていた同市職員1人が硫化水素中毒で死亡した労働災害について、雇い入れ時の教育を怠っており、呼吸用保護具も備えていなかった。(H27・11・19)

 北海道・函館労基署は、建設業の元請けの現場代理人らが労災かくしをしたとして安衛法違反容疑で函館区検へ書類送検した。新幹線の軌道敷設工事で平成26年5月17日に一次下請けの労働者が4日以上休業する労働災害が起きたにもかかわらず、一次下請けの代表取締役と共謀し労働者死傷病報告を函館労基署長に提出しなかった。(H27・11・25)

 北海道・函館労基署は、労災かくしを行った建設会社の元請けの現場代理人らを安衛法違反の疑いで函館区検へ書類送検した。鉄道の軌道整備工事で平成27年1月28日に一次下請けの労働者が休業4日以上となる労働災害が発生したのに、一次下請けの代表取締役と共謀して労働者死傷病報告を函館労基署長に提出しなかったもの。(H27・11・25)

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平成28年1月1日第2249号 掲載
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