【最近の書類送検事件】三重・四日市労働基準監督署ほか

2015.12.01 【安全スタッフ】
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 安全スタッフ、労働新聞の記者が全国で起きた書類送検を調査し、主な事件を掲載しました。カッコ内は、書類送検した日付。毎月1日号掲載。

 三重・四日市労働基準監督署はホッパー内に労働者が転落する危険防止を怠ったとして、コンクリート製品製造業の会社と同社工場長を安衛法違反の疑いで津地検に書類送検した。労働者にコンクリート打設機のホッパーを洗浄ガンで洗浄させるに当たり、転落して機械に巻き込まれる恐れがあったのにもかかわらず、開口部の周囲に柵を設けるなど必要な措置を講じなかったもの。このため、労働者が転落し、ホッパーの底部で回転するスクリューに左脚を巻き込まれ死亡した。(H27・9・18)

 神奈川・平塚労基署は、労災かくしをしたとして港湾土木工事業を行う会社と代表取締役、その元請会社の実質的代表者を安衛法違反容疑で横浜地検小田原支部に書類送検した。台風対策のため、作業船の固定作業を行っていた労働者が、船上でワイヤーと船体に右足下腿部を挟まれ4日以上休業したにもかかわらず、労働者死傷病報告を提出しなかったもの。元請会社の実質的代表者が提出しないよう働きかけたという。(H27・9・25)

 愛知・豊橋労基署は、墜落防止措置を怠ったとして建設会社と同社現場責任者を安衛法違反容疑で名古屋地検豊橋支部に書類送検した。木造建屋解体現場で、労働者が建屋の1階屋根に上がり瓦を取り外す作業をしていたところ墜落したもの。安全帯などを使用させるなど危険防止措置を怠った疑い。(H27・10・1)

 滋賀・東近江労基署は、製造工場から清掃作業を請け負っていた会社と同社現場監督者を安衛法違反の疑いで大津地検に書類送検した。高さ4mの場所にある作業床の清掃をしていた派遣労働者が墜落し、脊椎損傷などの重傷を負ったもの。作業床の端に囲いなどを設けることが困難であったことから防網を張り、安全帯を使用させるなどの代替措置を必要だったにもかかわらず、これらの措置を講じていなかった。(H27・10・6)

 滋賀・東近江労基署は墜落防止措置を講じなかったとして、物流設備製造業の会社と滋賀事業所のグループ長を安衛法違反の疑いで、大津地検に書類送検した。事業所の労働者2人が工場屋根に上がり雨漏りを防ぐためブルーシートの固定を行っていたところ、1人が屋根上のガラス製の天窓を踏み抜いた。労働者は約10m下の工場内部に墜落し頭部などを骨折する重傷を負った。(H27・10・6)

 新潟・新発田労基署は、伐木作業で危険防止措置を怠ったとして森林組合と同組合班長を安衛法違反容疑で新潟地検新発田支部に書類送検した。労働者に広葉樹の伐木作業を行わせるに当たり、班長が退避する場所を選定しなかったもの。ブナの木を伐倒させた直後、伐倒した木にかかっていた木が労働者に向かって倒れ、全治数カ月のケガを負った。(H27・10・9)

 新潟・新発田労基署は、墜落防止措置を怠ったとして建築業の代表者を安衛法違反の疑いで新潟地検新発田支部に書類送検した。工事現場の物置屋根上で、トタン屋根の張替え作業を行っていた労働者がコンクリート地面に墜落し死亡したもの。作業場所は高さ約4.5mで、墜落により危険を及ぼす箇所であるのに、墜落防止措置を怠っていた。(H27・10・9)

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平成27年12月1日第2247号 掲載
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