【ぶれい考】求める人材像の転換/諏訪 康雄
2018.04.26
【労働新聞】
ソクラテスはいった。「人間の自然本性は、経験のない事柄の技術を得るほどには、強くない」(プラトン『テアイテトス』渡辺邦夫訳)。
生まれながらにしてピアノが弾けたり、コンピューター言語を操れたりする人は、いない。教育を受け、練習し、たゆまぬ実践をしてようやく、一定の水準となる。しかもプロ水準へは、没頭した1万時間ほどの経験がいる(グラッドウェル『天才! 成功する人々の法則』勝間和代訳)。
10歳から60歳になるまで半世紀、毎日2時間ずつ、この種の時間を積めたとしよう。…
筆者:法政大学 名誉教授 諏訪 康雄
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平成30年5月7日第3159号5面 掲載