【事故防止 人の問題を考える】第40回 採石現場の労働災害とヒューマンエラー(後編)―様々な重機災害が繰り返される―
2018.05.09
【安全スタッフ】
広大な敷地でも重機と人は接触する
採石現場では、前回取り上げたベルトコンベア災害の他にも、さまざまな重機関連の死亡災害が発生しています。重機関連災害は、作業員が重機にひかれる、巻き込まれるもの、重機自身が路肩などから転倒・転落するもの、切羽の落石・崩落によるものに分かれます。
今回はそれぞれについて詳しく見ていきます。
重機にひかれる、巻き込まれる
作業員が重機にひかれる、巻き込まれるというと、皆さんはどのような作業状況をイメージしますか。真っ先に思い浮かぶのは、狭い作業エリアでの重機と人の混在作業ではないでしょうか。例えば、写真1、2のように、上下水道工事など、道路に作業帯を作り、その中でバックホウが掘削し、その周りで作業員が作業するケースです。立ち入ってはならない重機の作業半径内に作業員が立ち入り、重機と接触する災害が今も繰り返し発生しています。…
執筆:労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ 部長 高木 元也
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平成30年5月15日第2306号 掲載