【超高齢社会の働き方・働かせ方】第17回 中小向けに2つの新制度 個人型に上乗せ拠出 中小事業主掛金納付制度 現行の限度額内で/牧村 博一
2018.05.10
【労働新聞】
負担軽い簡易型DCも
確定拠出年金法の改正により、5月1日より中小企業向けの制度が2つ創設された。これにより、中小企業にとって確定拠出年金制度導入の選択肢が増えた。今回は、この2つの新制度について検証する。
創設の背景にあるのは、中小企業における企業年金実施割合の低下である。厚生労働省の調査によると、従業員数が30~99人の企業における退職給付の実施状況は、平成10年の調査では30.2%の企業が「企業年金あり」と回答していたのに対し、25年の調査では18.3%にまで低下した。
大きな要因となったのは、23年度末に適格退職年金がすべて廃止されたことである。さらに、26年4月に施行された改正法によって、当時基金数の8割を占め、多くの中小企業が加入していた総合型厚生年金基金の解散が相次ぎ、実施割合はさらに低下した。この総合型厚年基金の解散後の受け皿として、中小企業向けの企業年金制の構築が急務となっていた。…
筆者:MKビジネスコンサルティングオフィス 代表 牧村 博一
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平成30年5月14日第3160号13面 掲載