【産業カウンセリングの現場から】第162回 50~75~100のライフプラン/廣瀬 一郎
2018.07.26
【安全スタッフ】
男性50歳は人生の岐路
人生後半での感情、思考、行動のあり様について考えることが多くなってきた。自分自身がその年齢の真っただ中にあることも当然の理由としてあるが、社会全体として超高齢社会へ突入しつつある、否、突入してしまっているため、周囲にそのような年齢の人たちが多くなったせいかも知れない。はるか昔、織田信長(1534~1582)は「人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり…」と謡い舞った(伝統芸能で演じられる作品「敦盛」の一節)。
スイスの精神科医・心理学者カール・ユング(1875~1961)は40歳を「人生の正午」と例えて中年期の危機について述べている。また、小説家の石川達三(1905~1985)は「四十八歳の抵抗」を著し、男の焦りを描いた。
私のカウンセリングのキャリアのなかでは、40歳は女性の変革期、そして50歳は男性が人生の岐路に立つ時期のように思える。しかし超高齢社会になると、あと3つほどの山か谷がありそうである。それは60歳から65歳、75歳から80歳そして90歳から100歳の山と谷である。…
執筆:特定非営利活動法人日本交流分析協会 交流分析士教授
カウンセリングルームこころの栞 主宰カウンセラー・シニア産業カウンセラー 廣瀬 一郎
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平成30年8月1日第2311号 掲載