【裁判例が語る安全衛生最新事情】第305回 加野青果事件① パワハラによる自殺で慰謝料のみ認める 名古屋地裁平成29年1月27日判決
2018.09.25
【安全スタッフ】
Ⅰ 事件の概要
亡Aは、原告X1(父)とX2(母)の長女であり、高校卒業後平成21年4月に被告Y1社に入社した。Y1社は、市中央卸市場で、卸売業者または仲卸業者から成果物を買い受け、これをスーパーマーケット、八百屋などの小売業者へ販売する仲卸業を目的とする株式会社。亡AはY1社の総務部に所属して、当初は本社3階で経理事務を担当していたが、平成24年4月に配置転換となり本社2階での営業事務に従事した。本社2階、3階の責任者は取締役Bであった。経理事務にいたときは、亡Aの指導をするのは先輩の女性Y3であり、営業事務に配転されてからは亡Aの指導をするのは先輩の女性Y2であった。…
執筆:弁護士 外井 浩志
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平成30年10月1日第2315号 掲載