【社労士が教える労災認定の境界線】第276回 双極性感情障害発症にパワハラの疑い
2018.09.25
【安全スタッフ】
災害のあらまし
営業職のAに不眠、寝汗、無気力状態などが出現し、「双極性感情障害」と診断された。その原因は、パワハラや嫌がらせ、長時間労働などであり、業務中に発病したため業務上の災害であるとして、労災請求を行ったが認められず審査請求した。
判断
国の「心理的負荷による精神障害の認定基準」に基づき、特別な出来事、労働時間、複数の出来事やそれらの評価などから判断すると、業務による心理的負荷の総合評価は「強」に至らないため、業務外であるとして審査請求を棄却した。
解説
「双極性感情障害」は、「うつ病」と「躁」状態のどちらの症状も現れ、これらを繰り返す病気である。激しい躁状態が起こる「Ⅰ型」と軽度の躁状態の「Ⅱ型」があり、…
執筆:一般社団法人SRアップ21東京会 林社会保険労務士事務所 所長 林 弘嗣
◇SRアップ21:www.srup21.or.jp
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平成30年10月1日第2315号 掲載