【事故防止 人の問題を考える】第50回 休業4日未満の災害から学ぶ③ ~軽微な労働災害の特徴をつかむ~
2018.10.09
【安全スタッフ】
心身機能の違いでケガの程度に差が
第48回、第49回と、休業4日未満災害のデータ分析結果を紹介してきましたが、今回は、分析結果で明らかになった休業4日未満特有災害をまとめてみます。
◎若年層の労働災害の多発
休業4日未満災害を被災者年齢別にみると、10代、20代の労働災害発生率が高い傾向にあります。休業4日未満は28.3%と休業4日以上(全国)17.2%と比べ11ポイントも高くなっています。
これまで、若者と高年齢者は、事故の起こりやすさは変わらないものの、高年齢者の方が被災の程度が大きいといわれてきました。若者は、高年齢者と比べ、バランス感覚、とっさの動作などの心身機能は高く、同じような状況で災害に巻き込まれたとしても、受傷程度が小さい傾向にあり、この結果からも同様のことがいえます。例えば、若者と高年齢者がともに、同じような転倒災害にあっても、若者は休業4日未満の打撲で済む一方、高年齢者は休業4日以上の骨折になりやすいのです。…
執筆:労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ 部長 高木 元也
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
平成30年10月15日第2316号 掲載