【産業カウンセリングの現場から】第167回 組織を通して社会貢献する構図を/根本 忠一
2018.10.26
【安全スタッフ】
ストレスチェックの先には?
ストレスチェック制度が義務化されて3年目を迎えています。メディアでは「働き方改革」「健康経営」「生産性向上」がキーワードとして脚光を集め、その追い風のなかで企業は活動を展開しています。
この段階で軽々に批判することは本意ではなく、現状をより良くするために企業がメンタルヘルスにいかに取り組むか、その原点と目指すべきゴールについて産業カウンセリングとの関係を念頭に触れてみたいと思います。
ストレスチェック制度制定の目的は「メンタル不調者発生の一次予防」と「働きやすい職場づくりを通じた生産性向上」です。今問題なのはその先に何があるのか、その成果が誰のためになるのかが見えていないことだと思います。まして「働きやすい職場づくり」と「生産性向上」のバランスをとるには相応の知恵が必要です。誤解のないように説明しますが、生産性をインプットとアウトプットの関係だけでとらえると労働による人間疎外を引き起こします。…
執筆:(公財)日本生産性本部 メンタル・ヘルス研究所 研究主幹 根本 忠一
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平成30年11月1日第2317号 掲載