【産業カウンセリングの現場から】第169回 話し合い重ね信頼関係構築/野路 日出男
2018.11.26
【安全スタッフ】
企業全体で取り組む姿勢が必要
実際に企業のなかで社員の復職支援を考えるとき、健康管理室の一員として産業カウンセラーの相談業務を担当するわけであるが、実務を進めるうえで保健スタッフの活動だけでは限界があり、いかに、企業全体で取り組む姿勢が必要であるかはいうまでもないことである。
厚生労働省は2006年3月に、労働安全衛生法第70条の2第1項の規定に基づく指針として「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を出した。
この指針のなかでメンタルヘルスケアの基本的な考え方として①心の健康問題の特性、②労働者の個人情報保護への配慮、③人事労務管理との連携、④家庭・個人生活などの職場以外の問題の4つの項目を提示している。この4つの項目はそれぞれが独立した問題ではなく、事例によって複雑に絡みあっている場合が多い。…
執筆:福井県労働基準協会 常務理事
シニア産業カウンセラー キャリアコンサルタント 野路 日出男
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平成30年12月1日第2319号 掲載