【人事学望見】第1174回 なぜ年休がトラブルに 法令上の権利を認めない使用者
2018.12.06
【労働新聞】
年休取得率が5割に満たないという国辱的状態から、一歩でも進もうとする「使用者による年5日の時季指定義務化」まで半年を切った。それに伴い、年休の趣旨を理解し難いという使用者の意識改革は思惑どおりに進んでいるのだろうか。不利益取扱いの実情を振り返った。
稼働率用い8割基準算出
年休取得に対する不利益取扱いは、労基法が労働者に年休を保障した趣旨を実質的に失わせる場合には、違法となる。
年休権が成立するのは、全労働日の8割以上の出勤率クリアが大前提。これを稼働率に置き換え、賃金協定にまで発展して騒動になったのは日本シェーリング事件(最一小平元・12・14)である。…
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平成30年12月10日第3188号12面 掲載