【産業カウンセリングの現場から】第170回 障害者と健常者の間の世界/三瓶 三絵
2018.12.10
【安全スタッフ】
「違っていた」福祉の現場
私は障害のある方の就労支援を行って、今年で5年目になります。福祉とはまったく縁のない一般の会社勤めをしていたころ、私は恥ずかしながら障害に対する理解が非常に乏しく、障害者というものを特別な、どこか別世界の人たちのように捉えていました。
しかし、障害福祉の現場で働くようになり、その感覚は180度転換させられました。当然のことながら、障害のある人たちは別の世界で生きているわけではなく、今、この町で想像以上の数で溢れています。そして、ハンディキャップがあれば当然のようにそこに支援もあるという、この甚だしい思い違いは、支援する立場になって最初に打ち砕かれたイメージでした。
「普通の人として働きたい」
地方の刑務所を出所してきた知的障害の男性(Oさん)を担当しました。地域生活定着支援センターからつながったケースです。地域生活定着支援センターは触法障害者の問題が深刻化するなか、平成21年から全国に設置が進められています。Oさんは違法薬物や窃盗など複数の前科があり、まさに累犯ケースでした。…
執筆:精神保健福祉士 訪問型職場適応援助者 産業カウンセラー 三瓶 三絵
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平成30年12月15日第2320号 掲載