【企業活力向上につながる!働き方改革関連法】第23回 施行時期・補足等 年休指定 就業規則に定めを 積立制度ある会社は注意/石嵜 裕美子
2018.12.13
【労働新聞】
項目毎に施行日異なる
今年6月29日に働き方改革関連法が成立したのと同時に開始したこの連載も、残すところあと2回である。今回はこれまで解説した内容についての補足をしたい。
まず、改めて法改正の施行時期を確認しておきたい。図のとおり、改正事項や大企業、中小企業の別によっても施行時期が異なる。とくに60時間超の割増率の中小企業への適用猶予廃止は、中小企業への影響に鑑みて平成27年労基法改正のときから延期を重ね、最終的に2023年4月の施行とされている。この制度の施行に関して付言するならば、そもそも施行の延期を重ねてまで改正自体を維持する必要があったのだろうか、という疑問はある。この適用猶予廃止によって達成しようとした長時間労働の制限と健康確保は、今回の働き方改革関連法による罰則付きの上限規制の導入や安衛法改正による産業医機能強化によって、すでに格段に強化されているためである。
次に、省令の制定状況を補足しておく。今回の改正に伴う労働基準法施行規則と労働安全衛生規則を改正する省令および指針は9月に公布されるに至った。…
筆者:石嵜・山中総合法律事務所 弁護士 石嵜 裕美子
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平成30年12月17日第3189号6面 掲載