【人事学望見】第1177回 副業で問題多い運転者 適正な休息時間の確保がカギに
2019.01.10
【労働新聞】
働き方改革論議が現実味を帯びてきたが、主要な方策の1つである「副業・兼業」については、①自社での業務がおろそかになる②情報漏洩のリスクがある③競業・利益相反になるおそれがある等々の懸念から、おおよその方向性を定めながら、実行に踏み切るのは少数派だ。
事故に直結 過労を避けて
私的時間については、労働者の自主性に任すのが原則。とりわけ、競業や機密漏洩のおそれが少ない職種では、許可基準の合理性が問題となる。マンナ運輸事件(京都地判平24・7・13)はそのこじれたケースの典型ともいえそう。
事件のあらまし
トラック運転者であるAは、Y社に対して、勤務の合間や法定休日にアルバイト就労(兼業)をする旨の申請をしたが、Y社は「Aは夜間も走行する運転者として時間外労働をしており長時間労働になる」「過労で事故の危険性がある」などを理由として、申請(4回)のすべてを許可しなかった。…
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平成31年1月14日第3192号12面 掲載