【想いはせれば】第101回 ちぎれた2つの指先
2019.02.25
【安全スタッフ】
▶私が勤めていた会社のOB会の宴席で、私の横に座ったO君が私のグラスにビールを注いでくれました。彼の右手の第2、3指の先端は欠損していました。私がその指を見て何か言おうとしたら彼のほうから「あのときはいろいろお世話になりました」と切り出してくれました。
今からおよそ45年前、O君は北海道の高校を卒業して入社し、樹脂精製工場に配属されました。O君が被災したのは7月中旬、夜勤3日目の早朝4時ころでした。粉体の製品を袋詰め、計量する作業中、ホッパーの出口付近で詰まった塊を取り除こうとホッパー出口に手を入れて探っていた際、ホッパーの中の撹拌羽根に指を挟まれて切断したものです。…
執筆:セフテイレビュー代表 末松 清志
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平成31年3月1日第2325号 掲載