【ぶれい考】評価施策でない目標管理/守島 基博
2019.02.28
【労働新聞】
前回、いわゆる高度プロフェッショナル制度が十分に機能するためには、人事評価制度の改革が必要だと書いた。では、何が最も大きな問題なのだろうか。驚かれるかもしれないが、現在評価に関する最大の問題は、多くの企業で目標管理が評価の方法として使われていることである。
もともと目標管理は評価制度として提案されたものではない。それは、期首に上司と部下のコミュニケーションを通じて、組織目標と部下の個人目標の擦り合わせを行い、期中の達成支援をとおして多くのメンバーの目標達成をめざし、最後に上司と部下が部下の達成度合いの理由と背景を話し合うための施策である。いうなれば、上司と部下のコミュニケーションを促すための道具なのである。…
筆者:学習院大学 副学長・経済学部経営学科 教授 守島 基博
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平成31年3月4日第3199号5面 掲載