【ぶれい考】自己申告異動のまやかし/守島 基博
2019.03.28
【労働新聞】
大学で人事管理を教えているので、毎年、配置転換・異動の回になると、自己申告異動の話をする。曰く「最近では、従業員の希望や期待を聞いて、それを配置に活用する制度をもつ企業が増えてきました。この制度は、従業員の主体性を尊重した配置転換施策です」というような説明である。自己申告異動は、キャリアは企業任せにせず、自分で作るべきという議論(いわゆるキャリア自律)の高まりとともに、1990年代前半から多くの企業が導入し、施策としては定着している。
だが、残念ながら、…
筆者:学習院大学 副学長 経済学部経営学科 教授 守島 基博
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平成31年4月1日第3203号4面 掲載