【特別寄稿】不安全状態なくす「見える化」を リスクが顕在化する前に対処/山崎 弘志
2019.04.25
【安全スタッフ】
ハインリッヒの提唱する「1:29:300の法則」が示すように、施工の早い段階でリスクを排除し、安全性を高めることが求められる。一方、潜在的なリスクの除去を行うため、第13次労働災害防止計画では、「危険の見える化」が含まれた。山崎労働安全コンサルタントオフィスの山崎弘志さんは、「安全の見える化」と「危険の見える化」の違いを分類。2つの違いを意識しつつ不安全状態、不安全行動を防止する「見える化」へ創意工夫をして取り組んでほしいという。
早い段階で方策を織り込む
建設業は、労働災害防止のため、さまざまな安全衛生管理活動を施し続け、その安全力により、今日の安全衛生状態を創りあげている。安全の先駆者であるH.W.ハインリッヒ氏は、今から90年ほど前に、事故事例に関するデータを根拠に「1:29:300の法則」を導いた。これは、ハインリッヒの「災害トライアングル定理」「傷害四角錐」とも呼ばれるそうだが、当時、1つの失敗の発生確率を統計学的に調べ、全ての失敗の裏には、数千以上もの「不安全行動」と「不安全状態」と呼ばれる危険な行為や状態が存在するとした。…
執筆:山崎労働安全コンサルタントオフィス 山崎 弘志
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2019年5月1日第2329号 掲載