【ぶれい考】精神障害労災認定の新基準/鎌田 耕一
2012.06.04
【労働新聞】
仕事上のストレス(心理的負荷)に関係する精神障害を理由とした労災請求が増えている。ストレス性の精神障害は、仕事のストレス、私生活上のストレスとこれに対する本人の対応力の強さが相互に関連して発病するといわれる。そのため、業務起因性がある傷病のみを補償する労災保険制度において、ストレス性の精神障害の業務上外認定はかなり難しい問題である。
厚生労働省は、精神障害の業務上認定を行う際のガイドラインとして、平成11年に「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」(判断指針)を通達していたが、昨年の12月にこれを全面的に改めた(「心理的負荷による精神障害の認定基準」〈認定基準〉)。実務的に大変重要な文書である。…
筆者:東洋大学 法学部 教授 鎌田 耕一
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平成24年6月4日第2875号5面 掲載