【ぶれい考】バス事故と過労運転防止/鎌田 耕一
2012.07.02
【労働新聞】
さる4月29日早朝に関越自動車道で発生した高速ツアーバスの事故は、乗客7人が死亡するという大惨事となった。事故原因は十分解明されていないが、バス運転手の居眠り運転が指摘されている。現在、過労運転防止の観点から、バス運転者1人の最大乗務距離の670キロメートルの是非が問われている。
バス運転者の労働時間については労働大臣告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)が、拘束時間、運転時間等に関し労働基準法とは異なる基準を定めているが、これ自体は法的拘束力がなく、罰則の適用もない。しかし、…
筆者:東洋大学 法学部教授 鎌田 耕一
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平成24年7月2日第2879号5面 掲載