【事故防止 人の問題を考える】第64回 熱中症対策(後編) 熱をためないメカニズムを踏まえ、過去の災害を教訓とする
2019.06.25
【安全スタッフ】
平成27年の熱中症死亡事例を教訓に
前回は熱を外に出す身体のメカニズムなどをみてきましたが、本稿では、それを基に、厚労省による平成27年の職場の熱中症死亡災害の分析結果をみていきます。平成27年は29人の方が亡くなりました。
以下、表題にはそれら死亡災害に基づく教訓を示し、解説を加えました。
(1)WBGT値が28℃超では厳戒態勢をとる
亡くなった29人のうち28人の職場では、WBGT値は未計測でしたが、その周辺ではWBGT値が28℃を超えていました。環境省のデータではWBGT値が28℃を超えると熱中症が急増し、厳戒態勢をとらなければなりません。
WBGT値を計測し、気温が高い、照り返しが強いなどにより…
執筆:労働安全衛生総合研究所 安全研究領域長 高木 元也
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
2019年7月1日第2333号 掲載