【人事学望見】第876回 スーパークールビズ登場で騒動 クリエート部門が社の意向無視
2012.08.20
【労働新聞】
クールビズはすっかり日本社会に定着した。05年時の内閣総理大臣小泉純一郎氏の発案によるもので、小池百合子環境大臣に「夏場の軽装による冷房の節約」をアドバイスし、環境省が音頭をとって普及を図った結果だ。07年の段階で認知度が9割以上に達している。
紳士の服装にこだわりが
キャンペーンはノーネクタイ・ノージャケットを合言葉に「摂氏28℃以上の室温に対応できる軽装」ということだから、男性陣は民間企業でもこぞって参加している。命名は「涼しい」や「格好いい」のクールとビジネスからビズを借用したもので、服飾品メーカーのグンゼが提案し、環境省の公募によって選ばれた。
「というわけで、うちでも公認しているが、ネクタイ着用は紳士の身だしなみの基本だから、時と場所を心得、臨機応変に対応するように…」
現在、会長職にある児玉商事の前社長は、当初もそして半ば引退状態の今もクールビズには、警戒している様子である。紳士用品も取り扱っており、その主要商品のネクタイやブレザーがやり玉に挙がっているのも面白くなかった。
ご自分は、週3日程度出社するが、いつもスーツにネクタイ姿で現れ、社員の服装チェックに怠りがない。その会長の手前もあって、紳士服部門の営業マンは、スーツ・ネクタイ姿で出退勤しており、他の部門の軽装者をうらやましそうにみていた。…
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平成24年8月20日第2885号12面 掲載