【緊急連載 改正労働者派遣法の実務対応】最終回 これからの行方(2) 「強者」は誰か直視を 実態見据えた検討必要/岡芹 健夫
2012.12.24
【労働新聞】
短期的な就業が基本
1 連載最終回を迎えて
労働新聞に寄稿の機会をいただいていた平成24年改正の労働者派遣法(以下「改正派遣法」)についての連載も、今回が最終回ということとなった。その最終回を迎えるに当たり、20年近く、人事労務の法律問題に携わってきた筆者として、改めて今次の改正が今後の人事・労務問題、ひいてはわが国の社会経済問題の中で、どのような意義を有し、また、有していくか、少し私見を述べることとする。
2 労働者派遣が本来有していた前提と改正派遣法
労働者派遣というシステムは、いうまでもなく、雇用法律関係が派遣元と派遣労働者との間にありながら、実態としての指揮命令関係があり、即ち労務提供関係は派遣先と派遣労働者との間に生ずるということに最大の特色がある。本来、使用者は、…
筆者:髙井・岡芹法律事務所 弁護士 岡芹 健夫
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平成24年12月24日第2902号4面 掲載