【経営労務とコンプライアンス】第12回 人材管理の視点(2) 人件費総額把握を 必要な売上高も算出/大野 実

2012.09.24 【労働新聞】
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固定費化は避ける

 5 人件費管理の視点

 売上、付加価値のうち人材への配分割合や方法をどうするかという、人件費配分の仕組みに関する視点である。賃金制度は人材マネジメントの扇の要である。

 ポイントは、過去の経営指標と人件費を分析し中長期的経営展望に連動した適正な人件費計画を立案することである。テクニカルには、業績に連動した賃金・賞与制度の導入など人件費への変動費部分の設定、退職金への確定拠出年金制度導入による長期的な人件費の固定費化リスクを避けることなども重要である。いずれにせよ可能な人件費総額の大枠を把握しない人材マネジメントは空論となる。

 以下に、従業員数、平均賃金、付加価値率、労働分配率から必要売上高の簡易な算出方法を確認しておく。…

筆者:社会保険労務士法人 大野事務所 代表社員 大野 実

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平成24年9月24日第2890号10面 掲載
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