【ドキュメント!中小企業奮闘記―成果あがる経営・組織改善とは―】第14回 役割評価に基づく評価手法に変革 意欲・能力から行動へ 等級別に一人前の水準示す/菊谷 寛之
2012.04.16
【労働新聞】
再格付も急な増減回避
前回は、IT系製造業のZ社(300人)が、生活給・能力給・役割給という複雑な賃金制度を使うに至った時代背景と、役割等級・実力給への移行を決めた経緯を紹介した。
同社ではこの4月に旧制度のもとで最後の昇給・昇格措置を終えた後、能力等級を廃止する。代わりに本部長―部長―グループ長―エキスパート―アソシエート―スタッフという6段階の役割等級を実施し、新賃金制度に移行する予定だ。
役割等級は、これまでの能力等級いかんにかかわらず、組織における現状の職位・役職に基づいて全員を再格付する。新賃金制度は役割ごとにゾーン制の賃金表と、賞与の配分基準を設定し、等級別相対評価に基づいて賃金・賞与を決定する。
これまでの年功給・能力給・役割給は、改めて基本給部分と管理職手当(一部の社員はみなし時間外手当)に振り分け、基本給部分の金額をそのまま新賃金表の「○等級○号○円」に読み替えて移行する。
賃金表は上限・下限を幅広く設定したブロードバンド型の範囲給であり、大多数の社員は賃金表の枠内に収まる。…
筆者:㈱プライムコンサルタント(www.primec.co.jp) 代表 菊谷 寛之
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平成24年4月16日第2869号13面 掲載