【ドキュメント!中小企業奮闘記―成果あがる経営・組織改善とは―】第17回 学習する組織のミドル目標管理 迂回作戦で課題抽出 まず全体観察し真因探る/菊谷 寛之
2012.05.14
【労働新聞】
能力基準が機能せず
前回は、現業と戦略課題のジレンマの中で、経営計画書の組織目標を実行できなくなっていたミドルの問題を取り上げた。ミドルの戦力化は、他の中小企業にも多く共通する悩みである。
今回は、連載第3回(本紙1月30日付)に紹介した製造受託事業・N社(社員170人)のケースである。前にも触れたが、同社は昨年、職能資格制度から経営目標管理のフレームに基づく役割責任基準の人事制度に移行した。
製造受託事業は、発注元のニーズに合わせて、設計から製造、アフターサービスに至るまで総合的にものづくりをサポートする。顧客の事業展開に歩調を合わせて生産体制をいち早く立ち上げ、品質・コスト・納期・リードタイムの要求に応えることで利益をシェアする。現業と戦略課題のジレンマというよりも、常に戦略課題に集中し、組織を再編・最適化し続けることが求められる流動的な業態である。組織目標が明確であることは同社にとって必然であり、目標は必達すべきものであった。
このような挑戦型の組織におけるミドルの役割は、…
筆者:㈱プライムコンサルタント(www.primec.co.jp) 代表 菊谷 寛之
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平成24年5月14日第2872号13面 掲載