【ドキュメント!中小企業奮闘記―成果あがる経営・組織改善とは―】第18回 働く人々の3つの自問自答 持続的な成長の実感を 見通し共有が貢献意欲促す/菊谷 寛之

2012.05.21 【労働新聞】
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現在・明日・将来の軸で

 これまでの3回は、人の働きを促す経営意思が、どのように組織に波及し、どのような作用・反作用が生まれるかを、事例を交えて述べてきた。では経営者の意思を受け止める「人の働き」とはどういうものか。今回はこの面をクローズアップしてみよう。

 どのような会社も、事業を営み、そこで働く人々は次の「3つの時間軸」で自問自答を繰り返しているはずである。

 1つは「現在どのような事業で成果をあげているか」である。

 どの会社も主力の既存事業すなわち現業で最大の成果をあげ続けねばならない。現業こそが目の前の顧客に価値を提供し、社員の生活の糧を生み、会社に利益をもたらす。会社の今日を支え、明日への踏み台となる。

 人々の働きの大半は現業に投入され、その人件費が最大のコストとなる。ただし既存事業のほとんどは、過去の意思決定と行動の所産である。今日いくら繁盛していても、明日も同じ顧客である保証はない。今日売れている商品が明日も競争力があるという保証もない。今日の利益は過去の事業活動の結果である。明日も利益を生むかどうかは分からない。…

筆者:㈱プライムコンサルタント( www.primec.co.jp) 代表 菊谷 寛之

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平成24年5月21日第2873号13面 掲載
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