【中国進出企業 労務管理ガイド】第12回 労働者への教育投資と退職制限 服務期間を設定可能 専門技術研修の実施で/曾我 貴志

2012.04.02 【労働新聞】
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期間内退職なら違約金請求

 中国で採用した労働者を日本本社等に一定期間派遣し、教育訓練を行い、技術のみならず企業風土等をも習得させるという試みが一般的に行われている。

 海外旅行が比較的容易になってきた昨今においても、このような海外研修の機会は労働者にとって魅力的であり、一方でそのことが会社にとっては採用における誘引要因となるというメリットを生む。

 ただ、せっかく資本投下してスキルやノウハウを習得した労働者が、研修から帰還後、短期間で退職してしまったならば、それは会社にとって損失となる。労働者は、30日(試用期間中の場合は3日)前の通知をもって何時でも退職することができる(労働契約法37条)ので、退職自体を阻むことはできないが、損害賠償義務を課すことはできないであろうか。…

筆者:曾我法律事務所 弁護士 曾我 貴志

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平成24年4月2日第2867号5面 掲載
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