【高齢者を活性化する役割・実績給】第7回 継続雇用義務化とめざすべき役割給 今後の期待で役割決定 話合い通じ相応しい課題を/梅本 迪夫
2012.08.20
【労働新聞】
公平性確保へ上積みも
1 現行賃金決定の問題点・再論
65歳希望者全員継続雇用の義務化(以下、継続雇用義務化と略す)により、現状の賃金決定方法は、同一職務に対する労働対価としての賃金の決め方に新たな問題を引き起こすと述べた。先日、某中堅製造業より相談例があったので、改めて具体例に沿ってどのような問題が生じるか述べたい。
同社は定年60歳以降に要件付き継続雇用措置を採用し、定年後賃金は70%程度まで減額、賞与は不支給。個々に在職老齢年金や高年齢雇用継続給付は算定せず、一律に減額し、一部の者は評価により若干加算する。現在、公的給付の受給者はいない。継続雇用義務化による労務費増の懸念から、現70%をさらに65%程度まで下げ、公的給付を確実に受給させたい。そのためのシミュレーションを含め、賃金設定をいかにしたら良いかとの相談内容であった。…
筆者:梅本人事総合コンサルティング 代表 梅本 迪夫
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平成24年8月20日第2885号13面 掲載