【想いはせれば】第120回 難しい災害の真相究明
2019.12.10
【安全スタッフ】
▶昭和40年代に入ったころ、私の郷里の九州・筑豊地方の炭鉱は、エネルギー改革で、炭鉱事業は衰退の時を迎えていました。そんななか、その年が押し迫った12月の末、坑内の切羽(先山)付近で作業を行っている労働者が、ナタやオノで指を切断する労働災害が頻発しました。
坑内の切羽では、掘削しながら松の木などの坑道(トンネル)の枠やトロッコのレールの枕木などを加工していきますが、この際の工具としてナタやオノは頻繁に使用されていました。
ある年の暮れ、坑内で指を切断する災害が頻発したのを不自然に思った労働基準監督署が精査したところ、坑内で故意に自分の指を切断して労災保険を受け取っていたことが判明しました。…
執筆:セフテイレビュー 代表 末松 清志
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2019年12月15日第2344号 掲載