【日本に馴染む職務型人事賃金制度】第8回 導入すべき制度の全体像(4) 挑戦機会提供が本筋 非ライン長は処遇減に/柴田 彰
2020.02.27
【労働新聞】
経営人材育成は別枠で
前回までの2回で、日本的な人事運用を象徴する新卒採用と配置のあり方を通じて、これからの日本企業に適する職務型人事賃金制度の姿を考えてきた。今回は、ここまでの内容を総括しつつ、昨今の日本企業で議論の的になっている若手の早期抜擢、非ライン管理職の処遇といった問題も織り込みながら、めざすべき職務型制度の全体像を示していきたい。
新卒採用は、これまでの定期一括という形態から、通年採用や職種別採用のように、もう少し多様な形態へと移行が進んでいくだろう。多くの企業では、今後も新卒採用が主な人材供給方法であり続けると考えているが、これまでとは異なり、二極化が進んでいくものと思われる。つまり、従来どおりポテンシャルを見込んで総合職として採用し、ゼネラリストに育てていく群と、ある特定の分野で即戦力として採用し、スペシャリストの道を究める群に二分されてくる。
若年層を対象とした人事制度は、…
筆者:コーン・フェリー・ジャパン㈱ シニア クライアント パートナー 柴田 彰
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令和2年3月2日第3247号13面 掲載