【日本に馴染む職務型人事賃金制度】第9回 仕組み・設計方法(1) 異動への配慮必要 報酬面とバランスとる/加藤 守和
2020.03.05
【労働新聞】
複数要素で測定が主流
今回から、職務型人事・賃金制度の具体的な内容に踏み込んで解説していきたい。人事制度は、等級・評価・報酬制度から構成されるが、等級制度は人事制度の基盤となる制度である。職務型人事制度は、個々の職務の価値に基づき等級格付けを行い、各等級にふさわしい評価・報酬制度とすることで、「職務」を人事制度の中核と位置付ける仕組みである。そのため等級制度は、最も重要な制度であるといっても過言ではない。
等級制度構築に当たって、大きく2つのポイントがある。1つ目は各職務の職務価値をいかに測定するか、2つ目はどのような等級区分を持つかである。
職務価値の測定方法は、大きく「直観法」と「要素比較法」に分かれる。「直観法」とは言葉どおり、「直観的」に職務の価値を判断する方式である。具体的には、…
筆者:コーン・フェリー・ジャパン㈱ シニア プリンシパル 加藤 守和
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令和2年3月9日第3248号13面 掲載