【激変する人材採用システム】第8回 新入社員の就労意識 自らの能力向上重視 社会貢献意欲も高まる/近田 高志
2020.05.28
【労働新聞】
会社の雰囲気で判断も
今回は、就職や働くことに対する新入社員の意識を取り上げる。自社にマッチした人材を採用するためにも、また、採用後のリテンションのためにも、新入社員がどのような意識を持っているかを理解することは重要なことである。ここでは、日本能率協会が実施している「新入社員意識調査」の2019年度結果をもとに読み解いていく。
まず、「就職活動に臨んだ時の気持ち」についての設問では、「就職することを最優先に考えた」が56.5%と過半を占めている一方、「気に入った会社に就職できなければ、就職しない覚悟で臨んだ」が16.4%、「気に入った仕事に就けなければ、就職しない」が22.9%となっている。過去数年のトレンドをみると、これらの比率は徐々にではあるが増加傾向にある。最終学歴別で比べると、大学院卒がより高めになっている。キャリア教育のなかで自己の職業意識を分析する機会が増えるとともに、売り手市場の就職環境が続いてきたことが影響していると考えられる。…
筆者:一般社団法人日本能率協会 KAIKA研究所 所長 近田 高志
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令和2年6月1日第3259号6面 掲載